竹島地区集落の反対側、海がシケたときの漁船の避難港として利用されてきた天然の入り江を籠港(こもりこう)と呼びます。
昔、南の国の姫君が ウツロ舟に乗せられて漂流するうち、舟はこの籠港に打ち寄せられていました。
姫はなんとか生きたいと思い、陸を見上げるのですが、断崖絶壁を飲まず食わずの死に瀕した体ではとても登れそうにありません。
ウツロ舟は波に流され、とうとう姫の死体が竹島のフッドの砂浜に打ち上げられていました。
これを見つけた村人は丁重に葬り土地の名をとってフクド様と名づけ、この土地の神として祭り、明治時代ごろまで春秋の彼岸の中日に祭礼を行ってきました。